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愛知サロン「幸せなモノづくりの方法」報告レポート

6月17日火曜 ウィンクあいちにて愛知サロン開催致しました。

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報告レポート

老舗ベンチャーとして名高い「日吉屋」西堀氏と元日経デザイン編集長の下川氏のお二方に実体験をもとにモノづくりの極意をお話頂きました。

西堀氏「伝統は革新の連続」

京和傘という伝統工芸品は現代では、あまり使われなくなってしまいました。洋傘は持っていても、和傘を持っている方は、100人に4人、5人という程度。今回のサロンでも1人だけでした。

西堀氏の持論は「伝統は革新の連続」という事。元々和傘というものは、平安時代に魔除けや権威の象徴であったものが江戸時代に開閉式になり、防水加工が施され、ファッション性もでてきました。しかし、現代では衰退の一途となってしまっています。時代とともに和傘の価値も変わり、過去のままでは現代にそぐわないものとなりつつあります。

過去、和傘は時代とともにニーズが多様化し、成長してきたのであればこれからも時代にあったものに変化、革新していくべきと西堀氏は考えられました。

そして和傘の技術、特徴、長所を活かし、照明器具(ランプ)を作られました。

当初は、傘にあかりをつけただけで、「技術のいいもの」として販売をしましたが、それだけでは足りませんでした。そこでデザイナーと一緒になって「使い手の気持ち」を考えて、モノづくりをするようになりました。

職人が得意とする傘の技術と、デザイナーが得意とする現代のニーズへの訴求(デザイン)をする事で世界15ヶ国で販売されるまでに成長していきました。

そして西堀氏はこう言います。

『売れるものをつくるには、いいものだけを作るのではなく「いいものだとわかってもらえる努力が必要」。
そして知名度を向上させて、ブランディングに商品開発と同じくらい時間をかけてやるしかない。
海外でも似たようなものは作れるが、伝統はマネできない。そこに息づく伝統や想いは決して真似できない。』と。

下川氏「プロデュースとは何か?」

これまでのパターンは「いいデザインのものを作れば売れる」と思われてきました。しかし、地域資源の発掘や核になる強みを見つける事も非常に大事。成長企業、成長産業として大きくなっていくには、単発の創造ではなくトータルとして創造、デザインしていくことが大事なのです。

コンセプトが出来たら、デザインではなくネーミングをするべきだと下川氏。
そうすることで、商品やデザインがぶれる事がないとの事でした。
例として、備前焼の産地活性化として煎茶の宝瓶の復活のお話をして頂きました。使う人の立場になり、様々な角度から商品をとらえ、今までに類を見ない商品の開発に成功されました。
肝だったのが、茶器を作る前に、お茶についてみんなでしっかり勉強をする事。
情報共有しつつ、使い手の気持ちになってデザイン、商品開発をする大事さを学びました。

西堀氏、下川氏の話に共通する「使い手の気持ちになる」大事さは、これからの核になるものだと気づかされ、感銘を受けた2時間でした。