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第10回 本部定例会 報告レポート

日時: 2014年5月14日(水曜日) 19:00 – 20:30

セミナー講師: 鶴田浩氏

参加者: 22名

テーマ:「10年先の流通・販売を考える」

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第10回の本部定例会は、これまでの定例会と会場が変わり、先週リニューアル・オープンしたばかりの MIJPとフィアット・クライスラーが協同でデザインしたFIATカフェで行われました。「10年先の流通・販売を考える」と題し、リアル・スタイル株式会社代表取締役鶴田浩氏を講師にお招きしてお話頂きました。

現場監督と言う身体で覚える仕事からそのキャリアをスタートされ、建築分野からインテリア分野への転換は、2002年の提案型スタイルショップのオープンでした。REAL Style Head shop(本店)は戦前から名古屋の歴史を見守ってきた大正末期築の洋館を改修し、そこで心豊かな生活にこだわりを持ったアイテムの提案することから始められました。その後、仙台、名古屋市天白区、金沢に続き、岐阜に5号店オープンを間近に控えられた現在までの沿革活動を、日本国内と海外の視点を織り交ぜながらご紹介頂きました。

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1960年にミラノ展示会に出品され、発売された長大作氏デザインの低座イス以降、日本のデザインを模索する木製家具デザインは苦戦を強いられたが、昨今では、ミラノ・サローネでは村澤一晃氏デザインによる宮崎椅子が出品され話題を呼んでいる。過去50年の間には、バブル期の欧米デザインの流行、またIKEAやニトリ等の安価な量産品の台頭の10年はあったが、現在は海外での評価も受け始め、今後の国内需要を見込んだメーカーは国産シフトを戻しつつある。

2006年にNPO法人メイド・イン・ジャパン・プロジェクトを赤瀬代表と共に立ち上げ、2007年にオープンしたThe Cover Nipponが現在販売する常時入れ替えられる商品数はおそよ2,000点に及ぶ。世界に類をみないバラエティに富んだ、この精神性の入った、自然素材を巧みに使いこなす、継承に裏付けられた日本のモノづくりこそが、日本の最大の強みである。

今後、流通に求められる役割は、作り手が誇りを持って良いモノを作り、使い手がその思いも認め評価し愛着を持ってモノを使い、適正な価格と共に相互を繋いで行くことである。地域のモノを国内に拡げるため、また地域のネットワーク向上を目的に設立されたAISC(Aichi Interior Shop Community)では、各ブランドの垣根を越え、定期的にそれぞれの売り上げ報告をし、スタッフ間での交流も盛んに行われている。今後、日本の上質な暮らしの成熟へ導くための意識改革は、共感者を増やしていくことで実現可能になる。

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「偽り」の漢字の成り立ちは「人の為」と書く、人のため、社会のため、と思いしたことも、巡り巡って自分に返ってくる、だからそれは嘘である、との先人の教えでプレゼンテーションが締められました。続く質疑応答の時間には、次々と話題が発展し掘り下げられるセミナーとなり、名刺交換にとどまらない意見交換の場となりました。大変なブレイン・ストーミングの時間となり、また日本製ならではの高い製作技術が取り入れられた家具を体感する時間となったのではないでしょうか。