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概要

開催日: 平成27年4月11日(土)10:00〜12:00

参加者数: 10名

会場: On Japan CAFÉ (表参道)

 

レポート

今回のワークショップは、伝統的工芸品である『東京手描友禅』の友禅挿し体験に挑戦しました。

講師に東京都工芸染色協同組合より「東京手描友禅」伝統工芸士である岩間奨さんをお迎えし、「東京手描友禅」のお話から伺いました。

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友禅と聞くと「京友禅」「加賀友禅」が有名ですが、どのように「東京友禅」が始まったのでしょうか。その答えは、友禅の発祥と日本の歴史的背景から垣間見ることができました。

時代は徳川家康が江戸幕府を開設した1600年代へと遡ります。

参勤交代制度や武家が京から江戸へ移り住むようになると同時に、お抱えの絵師や染師、他の職人たちも連れてくるようになりました。

こうして、京より技術・技法の交流が始まり、世襲により伝承されてきたと言われています。

加賀友禅、名古屋友禅なども同様に流通の過程で発展し発達したものを、その土地での友禅染として確立していくようになったそうです。

 

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東京友禅と言いますと、大きく江戸小紋と手描友禅で分けられるそうです。

江戸小紋は型染め、手描友禅は、字のごとく手描きで下絵を描きます。

糊を使って防染することができるようになり更に明治維新後、化学染料が使えるようになりました。そういった文明の進化により絵師が描く絵柄や色が多様化するようになり、ますます発展したということです。

 

かつては神田川で友禅流しが見られたそうですが、時代の流れとともに川が汚れてくると出来なくなってしまったそうです。

そもそも友禅染めの発祥は宮崎友禅斎が創始者と伝えられていますが、友禅斎はもともと名の知れた京の扇絵師で「友禅染」というブランドのデザインと流通に貢献した人だというお話も聞けました。

 

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体験は、伝統工芸士が描いた4種類の絵柄から選ぶところから始まりました。

金を混ぜた糊で描かれた下絵はそれだけでも綺麗なものです。

参加者のみなさんは、下絵をじっと見つめ、イメージを膨らませているご様子。

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友禅の絵具は裏までしみてしまうため、伸子(シンシ)という竹でできた道具を使って布を張り、浮かせた状態で作業します。絵具の色が混ざらないよう、何本も筆を使い分け、自分のイメージする色を作っていきます。糊で防染されているとはいえ、糸目から染料がはみ出してしまうこともあります。

これを「なく」といいその「なき」が入らないように「なきどめ」を混ぜながら、色挿ししていきます。思い通りの色の再現はもちろんのこと、染料の濃度の調整などにも、伝統工芸士の技術の高さを感じます。

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絵筆を持つのは学校の美術の授業以来という方も多くいらっしゃいましたが、身についた記憶はすぐに呼び起こされ慣れた様子で筆が進みます。

はみ出さないようにと集中する真剣な眼差しと両手のふさがる慣れない道具と色挿しの緊張感で、会場にはしばらく静かな時間が流れました。

仕上がった布を乾かしてみると、薄い色に濃い色を重ねたグラデーションや落ち着いた色合いのものから様々な色を使った鮮やかなものまで、個性豊かな作品が出来上がりました。

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今回の会場は表参道にあるOn Japan CAFÉ という「うまみ」をテーマに日本の豊かな食文化を発信しているカフェで開催されました。

海外からのお客様に知っていただきたいという思いから、日本の文化などを記した洋書や工芸品などが並びます。広々と大きな窓に囲まれた開放的でとても居心地のいい空間でした。

体験の後に、仕上がった作品を見せ合いながら頂いたお茶も美味しかったです。

ほっと一息ついたところで、みなさん笑顔で伸子を握る手に知らずと力が入っていた、色作りが難しかったなど、感想を聞かせてくださいました。

 

始まりの頃にしっとりと降っていた雨は、終わりの頃には上がり空も明るくなり、表参道に出るとたくさんの人々が行き交い賑わっていました。

華やかに咲く手描友禅の花に春の訪れを感じたワークショップとなりました。

 

次回のワークショップは、6月を予定しております。

日本の美しいものに触れる楽しいワークショップとなるよう、構想中です。

皆さまの奮ってのご参加をお待ちしております。

 

NPOメイド・イン・ジャパン・プロジェクト(拡大部会)

 

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