NEWS from MIJP

メイドイン・ジャパン・プロジェクトからのニュース

レポート:茶道具を通じたコミュニティへの挑戦 MIJP倶楽部2月

2019.02.08

終了レポート

0

MIJP倶楽部2月は、「茶道具を通じたコミュニティへの挑戦」と題して、瀬戸で茶道具を扱う(有)丸錬梅村商店の三代目、梅村健太郎さんから、どんな種類があるのか?何のためにあるのか?そして、梱包する際の箱への筆入れや包み方実演を通じて、茶道具のことを教えていただきました。

また、今回のタイトルにもあるコミュニティへの挑戦として「せとあかりナイト」をはじめた経緯とこれからについても話していただきました。

まずは、地区100年を超える、駅から徒歩1分の丸錬梅村商店の見学。

茶道具についての基礎を教えていただきました。

短冊とよばれる茶道具が一式になったセットを使って、一つ一つの道具を解説。ひとつの道具は一つの役割があり、水をくむための柄杓、柄杓を置くための蓋置(ふたおき)、茶碗を清める(拭く)帛紗(ふくさ)などシンプルな使い方に丁寧な暮らしを感じました。

また、お茶をたてるための茶筅(ちゃせん)の製造工程も見せていただき、一つの竹から製造される仕組みも学びました。

そして、商品を梱包する際に手書きで商品名と作者名を箱に記入する「箱書き」、箱に入れた後ひもで結ぶ工程を、30年働く伊藤さんから教えていただきました。

筆入れも置いて書くのではなく、ひざと手で挟みながら固定して記入をしたり、仕上げの紐結びも実際に教えていただき体験しました。

一通り会社のことを教えていただいた後は、「せとあかりナイト」の説明に入ります。

始めた経緯は、小学生からの親友でデザイナーでもある谷口謙介さんと、蓋置をなにか他のことに使えないか?と思案したことから始まりました。

せとあかりナイトで使われるのは、茶道具の一つ「蓋置」。機能は、茶釜の蓋や柄杓(ひしゃく)を置くためだけなので、ふたもありません。磁器なので光を通すという特性を活かし、キャンドルカバーとしてアップサイクルしたら面白いんじゃないか?というアイデアを形にしたのがこのプロジェクトです。

今回は、子どもも混ざってみんなで設営を手伝い、消灯式に向けて準備をします。

普通は点灯式で盛り上がるのですが、今回は消灯式。消した瞬間の光の美しさで盛り上がり、交流のモチベーションにも火を灯され参加者同士が楽しく談笑。モノではなく時間に消費する世の中で、キャンドルの明かりを見てホッとしたり、お話したり小さな非日常を味わう時間となりました。

今後についてはせとあかりナイトを月一で継続することはもちろん、倉庫だったところを現在リノベーションしており、期待が高まります。

 

講師・企業について

丸錬梅村商店
昭和46年に瀬戸市陶本町に梅村錬一が創め、創業当時は食器を中心とした陶磁器を全般に扱う卸売商を行っていく中で、食器産業の競争も激化するなか、錬一は茶道具の需要をいち早く見出し、専門的に取り扱うようになり現在に至る。
https://umemura-shoten.wixsite.com/mysite

梅村健太郎
陶磁器・茶道具産業も厳しい中、日本の伝統的な文化である茶道に関わる茶器・道具を長年扱ってきたことは大きな財産と考え、梅村商店を続けることを決意。12年間、放送業界にて音声技術者を経験した後、36歳にして家業を継ぎ現在に至る。
「せとあかりナイト」主催し新しい茶器の可能性を探っている。

【メイドインジャパンプロジェクト倶楽部】
作り手、売り手、クリエイターの3つが、ななめにつながり、様々な視点で刺激しあい、メイドインジャパンについて楽しく学びあう倶楽部活動です。
ご興味がある方はご連絡くださいませ。
info@madeinjapanproject.org

Other Posts

その他の投稿