EP 1 漆塗り伝統工芸士

私は仏壇の漆職人、200 年続く伝統工芸の後継者です。
先代の父が早く他界し、まもなく80 歳になる祖父の元で修業を積みました。
しかし、従来の仏壇だけではこの先やっていけないことは必至。
加盟している組合でそんなテーマも取り上げられるが、
議論は現状を悲観したり輸入品を批判するばかり。
助成金や補助金に頼ってばかりじゃ先はない。
なんとかしたいと思っていたとき、この会で一人の
デザイナーとつながりを持てたことが一つの突破口になりました。
オリジナル製品の開発に取り組みながら、誰にどのように販売をしていくか、
営業面でも新しい道筋が見えてきたところです。

EP 2 ファブレスメーカー代表

美容雑貨を開発するメーカーを立ち上げ中国で製造をしています。
材料は日本から送ってます。日本でしか作ることができない素晴らしい材料です。
こうした日本ならではの材料や技術はたくさんあると思うのですが、
なかなか役立つ情報が得られません。行政機関や業界団体に尋ねると、
業種や分野で分断されていたり、たらい回しや門前払いの経験も。
この会に入って会員の方々と話す機会があると、「!」と思う情報が飛び出してきます。
まったく畑違いと思うような工場に、私が求めているものがあったり。
ひとつの出会いが、次の出会いにつながっていくこともあります。
日本のモノづくりを大切したいという考えを共有しているから、
お互いに何をやりたいか、話が通じやすいです。

EP 3 EC企業経営者

大手EC のバイヤーとして、主に国内で作られる商品を扱っていた。
洗練された日本のモノづくりに驚嘆したり感心したり。
各地のメーカーの方々と酒を飲みながら語らううちに、
やりたいことが自分の中に湧いてきて独立しました。
いま、日本のものづくりを世界に販売するする仕事に取りかかっています。
熱い魂のこもった日本のモノづくりの成果を、
熱量をそのままに海外へ発信するための仲間と
つながりたいと思い、この会に入会しました。
まだ出会えていない、志を重ねることができるメーカーの人たちと
これからつながっていけると期待しています。

EP 4 プロダクトデザイナー

東京のプロダクトデザイン事務所にデザイナーとして勤めていましたが、
生まれ育った地元の産業を元気にする仕事がしたいという思いがずっとありました。
そんなとき、同じ地元で染色工場を営む3 代目がMIJP の主催するセミナーで
登壇していて、その話に感銘を受け、すぐに名刺交換をお願いしました。
その後、何度か懇親会に参加していくうち、同世代ということもあって意気投合し、
個人的に彼らのブランディングを手伝うことになりました。
いくつかの賞を獲得し、今では海外への販路もできてきました。
私のデザイナー人生の大きな転機だったと思います。

EP 5 布団職人の店舗改装

店舗のリノベーションをするとき、誰に相談するか迷った結果、
MIJPで出会ったデザイナーに相談し、施工もお願いしました。
彼とはMIJP の集まりで何度も顔を合わせ、
お互いの仕事に対する想いを話し合う機会が何度かありました。
店舗改装にあたっては、大まかな感じややりたいことのイメージを伝え、
それを具体的なプラン、デザイン、設計につなげてもらい、
良い店づくりができ満足しています。
MIJP のメンバーとは、俄かな話し合いで取りかかることとは違う、
理解し合っての共同作業が可能なことを実感しました。

EP 6 工芸品の地域商社を経営

地域の工芸品を取り扱う事業を運営していますが、作り手の商品を仕入れて
販売するだけでなく、ブランド化をしていかなければならないと感じていました。
そのときに出会ったのがMIJP でした。ここには全国のものづくりに携わる先輩方、
仲間たちがいて、会合や展示会などで集まったときはもちろん、
個別でも相談にのってもらったり、様々な情報を交換する関係が自然と生まれました。
さらに、そのネットワークを活かして商品開発も行い、実質的な売上にもつながりました。
数字も大事ですが、それ以上にものづくりの本質を追究していく先輩や仲間たちと
つながりが持てることが何よりの意義だと思っています。

EP 7 インテリアショップ経営

家具とインテリア雑貨を取り扱っているが、業務の幅を広げたいという想いと、
お客さんからの要望もあり、アパレル商品を取り扱いたいと考えていた。
しかし、業界の商習慣の違いもありなかなかうまくいかない。
そんなとき、ある見本市でMIJP のことを知った。「日本のモノづくり」を
キーワードに、業界を問わずセレクトされたプロダクトが並んでいた。
聞けば、これから自社ブランドを構築することを目指す小さな企業、
工場、職人等の集まりだという。早速、帽子とストールを扱う2 社と商談をし、
すぐに商品を仕入れることができた。直接メーカーと話ができることで、
想いを直に聞き、それをお客さんに説明すると、おもしろいほどよく売れた。
またお客さんの声をメーカーに伝えると、すぐに改善を検討してくれる。
今ではオリジナル商品を、在庫して販売できるまでにつながりが深まった。

EP 8 鉄家具ブランドをつくる鉄工所

父から受け継いだ鉄工所の経営。自動車部品の下請けでは未来はないと、
悩んだ時期もありました。何かをしたいけれど、何から始めたらよいのか、
何をすればよいのか迷ったりしていたときに、MIJPのイベントで
話を聞きにいったことがきっかけで参加するようになりました。
通常出会うことのない方々と会って話を聞いたり会話することで、
自分の考えが膨らんだり、仕事でも思わぬ業界の方とつながることができたり、
様々な分野で活躍する大勢のプロたちとつながることができました。
小さな輪がたくさんつながり、世界が広がりました。
下請け工場からの転換も、コツコツ進んでいます。